親指シフト02-いきなりですが、導入後

前回、orzの習得法について書きますと言っていたのですが、今回は先に結果論を。

(いろんなご意見をいただいており、私のスタンスを最初にはっきりさせておく必要を感じましたので。長いです。)

私はあくまでも「おためしで導入してみたい」という発想だったので、「安いキーボード(以下ローマ字入力キーボード)でトライしてみる」というところから始めました。
最初から高い専用キーボードを買って、結局、親指シフトが合わなかったときが怖かったので、小さく投資する作戦です(最初から専用キーボードを買って投資する手もあると思います)。

ローマ字入力キーボードだと、どうしても配列が気になります。そのため、orz配列の導入にしました。
ですので、このブログではorz配列をどうやってマスターしたか、ということのみに触れます。
(その他の配列、yamabukiの限界などについては、検証していないので触れません。まだまだ初心者なので、正直よくわからない、というのが本音です。)

ところで、私は20年以上ローマ字入力を使ってきました。その間、ソフト開発会社で数年働いていたこともあり、ローマ字入力でも思考がスムーズでした。
つまり、特に親指シフトにする必要のない人間の典型です(笑)。

こんな私が翻訳のお仕事をいただくようになりました。
本当にひょんなことからでしたので、翻訳のこと、業界のこと、なにからなにまで急いで情報をかき集めながらの試行錯誤でした。
とにかく他の方がやっていることを真似してみようと考え、気になっていた親指シフトを導入することにしたのです(ちなみに、翻訳業界の方のほとんどは親指シフトではありません)。

以下、私が感じた親指シフトについてまとめます。

・習得時間と労力
正直、時間も労力もかかりました。
特別な練習はせず、いきなりすべての文書を親指シフトに切り替えたので、最初は一文字打つのも大変でした。
また、ローマ字入力で思考していたので、その切り替えも大変でした。打ち方が違うと、本当に言葉が出てこないのです。
これにはかなり焦りました。慣れると、きちんと言葉は出てくるようになります。
ただ、使い始めて4ヶ月ほどですが、まだまだ思考も指先もこなれていない気がします。器用な方は数日で使いこなせるみたいです。

・英文入力
今は比較的スムーズに打てていますが、英文タイプは時々間違えます。以前はなかったことです。
オンサイトのお仕事もありますので、先様のパソコンでお仕事をすることもしばしばです。いまだにローマ字入力の方が私にとって速いとはいえ、前に比べると格段にスピードが落ちています。打ち間違いも多くなりました。
ここもデメリットでしょうか(両方のタイピングの切り替え練習をちゃんとやれば、回避できると思います)。

・押下の回数
腱鞘炎予防にいい、というのが親指シフトのメリットのひとつだと思います。確かに、指先をばたばたさせることはなくなります。
翻訳者にとって手は大事な一生ものの道具なので、長年、ケアしてあげなければなりません。
その意味では、親指シフトは手に優しいといえます。
また、よく訊かれるのが、親指への負荷です。親指の位置はほぼ定位置なので、動きません。腱鞘炎は「動く」ことで負荷になると言われているので、親指を常に使っていても負荷はそこまで高くない気がします。
ただ、マウスの腱鞘炎の方も多いので、親指シフトを導入したからといって腱鞘炎予防になるかどうかは謎です(私はマウスによる腱鞘炎でした)。

・で、結局、親指シフトってどうなの?
人体はそれぞれなので、キーパンチをどれだけやっても腱鞘炎にならない人はいます。特定の動きがだめな人もいるでしょうし。
また、ローマ字入力でスムーズな思考ができていれば、親指シフトに変える必要はないとも思います。
私も導入直後は挫折しかけていました。急ぐ仕事のときにはローマ字入力に戻していましたし。

それでも続けていたのは、「翻訳者として『手書きに近い感覚で』日本語をタイプしてみたい」という思いからです。
手書きについてはまたいつか書くつもりですが、日本語の感覚を大事にしたいと思う方は、やはり親指シフトがいいと感じます。もちろん、タイプと手書きは全く違う作業なのですが。

この感覚はどう表現したらいいかわからないのですが、ローマ字入力と日本語の関係が異種格闘技としたら、親指シフトで入力する日本語は「がっぷり四つの大相撲!」です。(すみません、たとえもわかりづらいですね・・・)

要はどちらでもいいのですが、より「日本語らしさ」を求める方、多少不便な時期があっても手書きの日本語に近い感覚を求める方にはオススメします(再度わかりづらいたとえでいえば、リングがいいか、土俵がいいかの選択です)。

また、すぐによさが実感できない方もいると思いますし、瞬間的に「これはいい!」と感じる方もいるのかな、というのが私の結論です。
始めてすぐにできるようになるものでもないのですし、デメリットも多少はあるように思えます。私はまだまだローマ字入力の方が速いです。

でも私は・・・いまのところ、このまま親指シフトを使うと思います。せっかく使えるレベルにまできたので、スキルを放棄するのはなんだかもったいなくて。それに、やはり年齢を重ねて手が使えなくなるのが怖いですし(←やはりここが一番の理由かも・・・)。

ということで、時間に余裕があり、なおかつ「やる意義がありそう!」と思える方、ぜひどうぞ!

次回から、私がどうやってローマ字入力用キーボードを親指シフト用キーボードにしたか、についてまとめます。

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