奥の細道

私はあまり(Webでもリアルでも)本や映画の紹介をしない主義なのですが、本当に好きな本は少しずつここでご紹介したいと思います。

今日は、こちらを。
奥の細道―マンガ日本の古典 (25) 中公文庫

矢口高雄さんの本です。
私は以前、句会に出ていたことがあり、この本と出会ったのはその頃です。

この本のすばらしいところは、作者の矢口さんが自分の足と目で検証しているところです。
芭蕉の句だけではなく、曾良の視点も加えられ、何をどう練っているのかを考察しています。

芭蕉は事務的な仕事や実務ができない人だったらしく、曾良が旅のすべての段取り、記録、その後の事務処理をしていたようです。「奥の細道」は、芭蕉が詠んだものを曾良が適宜並べ替え、小説的アレンジを加えたとか。

翻訳をしていると、原文をどう読み取るかが問題となります。全体でどう構成されているか、何を目的としているのか、適宜読み取る必要があります。それができるのとできないのでは、仕上がりに大きな差が出ることも。

この本のように、過去の著名な書物がどう構成されているか、どう手を入れてあるかを考えさせてくれるものはあまりありません。翻訳者として文章を分析する視点を養うという意味で、とても勉強になる一冊です。

もちろん、マンガとしても、そして矢口さんの俳句愛あふれる物語性も、楽しめます。

○o。+..:*○ マド ○o。+..:*○

クリックで画像表示されます。
連打OK。10種類。

広告