古い日本語

先日、翻訳者仲間の方と一緒にご飯を食べに行きました。
そのとき、今やっている法学の話になり、憲法の条文を読んでみました。

第六十七条  内閣総理大臣は、国会議員の中から国会の議決で、これを指名する。この指名は、他のすべての案件に先だつて、これを行ふ。

ご一緒したのはベテランの翻訳者さん(医薬)と、機器メーカーの方(翻訳案件を発注する方)だったのですが、翻訳者さんがこの条文で「主語と指示語が…おまけに『つ』が大きい」と困惑気味でした。

私は最近、常に条文と判例を読んでいるので、こうやって指摘されないとどこがどう古いのかが自分でもわからない状態でした。特に民法の判例は明治期からの蓄積があります。古い判例はさすがに読みづらいのですが、慣れるとわりとすんなり理解できます。
でも、ベテラン翻訳者さんが戸惑い、しかもその指摘を聞くまで自分で気づけないということは、私の言語感覚がずれてきているのかな、と焦りました。産業翻訳者が古い日本語にばかり慣れていると、きちんとした訳ができなくなる可能性もあります。
法務の世界でも、「懈怠」「すべからざる」などの古い表記は使わなくなっています。にもかかわらず、判例で目にしていると、つい使ってしまいそうです。

今回、自分が日常的に接している日本語について、他の方の意見を聞くことができ、とても勉強になりました。「日常的に使われる日本語」を見失わないようにして、勉強を進めていきたいと思います。

○o。+..:*○ マド ○o。+..:*○

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