広重と文章

以前、お友達と「原安三郎コレクション 広重ビビッド」展に行って来ました。

私の大学での専攻は版画でしたが、海外で学んだので日本の版画はいつも新鮮です。マテリアルに透明感があって、見ていて飽きません。

この「広重ビビッド」展では、実際の風景の写真と作品を見比べる、という企画がありました。
実際の風景と作品とを比べていると、広重のデフォルメを見て取れました。一枚の作品という制限の中で、風景を効果的に見せることに成功しています。構図を工夫することで、場所の特徴をうまく引き出せていました。

文章も同じで、上手な方は「ここぞ」というところを強く主張しています。文字の上で、あらゆるテクニックを駆使し、読み手に臨場感を抱かせる。ここを読み取れるかどうかで、翻訳の質が変わります。

一人の作家によるテクニックとはちょっと違いますが、産業翻訳の場合にも当てはまるときがあります。
判決文などは、複数名で書いていることが多いですね。明らかに文体の違う一文が組み込まれていると、戸惑います。前後とのつながりがあるようでないような、「うーん…」と思ってしまう文章に当たると、困ってしまうもの。
でも何かしらの意図があって組み込まれている文章なので、きちんと文脈を読むことで、判旨が何を言っているのかを理解することができます。産業翻訳は短時間決戦なので、本当に疲れるのですが、短時間でもきちんと文章を読み取ることを心がけたいと、広重を眺めながら思いました。

○o。+..:*○ マド ○o。+..:*○

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