今回は手帳の記事続編のつもりでしたが、予定変更です。
長文なので2回に分けます。
SNSで司法試験の英文について質問がありましたので、悩んでいる皆さんのお役に立てればと思い、記事にしてみました。私は英語教師ではありませんし、資格もケンブリッジ英検しか持っていないので、英語で苦労した一個人の見解であることをご理解ください。
①まずは5文型
TORAELでの受講はオススメですが、まずはとにかく5文型を頭に入れましょう。TORAELでもそこから始まります。これが頭に入っていないと、まったく進めません。
※5文型には近年批判がありますが、やはりまだまだ鉄板です。ここをきちんと押さえることで、後が楽になります。高校生向けの薄いドリルでもいいので、とにかく頭の中に入るまでやりこんでください。
ここからは、自宅でコツコツ勉強したい方向けです。
TORAELのやり方とは違うので、もしTORAELを受講したい方は、読まない方がいいかもしれません。
②長文の構造理解
次にやるのは、長文の構造理解です。
司法試験で出る問題がどんなものかはわかりませんが(ちょっと探してみましたが著作権の問題で文章を見ることができませんでした)、ワシントンポストからも出題があるとか。以下、ジャーナリズム系の記事を読む、という点に特化して書きます。
※文芸、司法、一部学術論文はあてはまりませんので、ご注意を。
今はパラグラフが短くなる傾向にあるので、以下だけを読んで意味を捉える練習をします。
最初のパラグラフ(全体の結論が出ている)
各パラグラフの一行目(そのパラの結論が出ている)
最後のパラグラフ(再度全体の結論)
文章全体をパラ毎に区切ったイメージ図です。赤いところは超重要。
この構造を頭に入れておきます。文章のテーマ、意味の把握はこれくらいで充分できるはずです。途中で何を読んでいるかわからなくなったら、この原則に戻ってください(もちろん、本番では全文を読みます)。
※各パラが長い文章の場合は、各パラの最初と最後の文章を拾いますが、90年代以降は徐々にパラが短くなっています。のみならず、実は英文自体も簡単になってきています。シンプル・イングリッシュ化が進んでいるので。文芸は別ですが、試験として使われるジャーナリズムの記事は特にこの傾向が大きいですね。
これについては、TORAELの竹末さんともお話したときに、二人で意気投合した点でした。
ちなみに、昔の文章のイメージはこんな感じ。
各パラが長く、最初と最後の文章をリンクさせているので、キーワードがこの辺りに凝縮されていました。一文が長いため、結論部分は最後の方だけに集中しているものが多かった気がします。
③毎日コツコツ音読
語学をやっている人たちの間で一番鉄板と言われているのは、「音読」です。流れやリズムを音読で手に入れると、頭の中に入ってきやすくなるのかもしれません。まずは音読を一日少しでもやる、をオススメします。コツコツ、毎日、です。
私が学生のときは書く&音読で覚えていましたが、書くのは時間がかかります。音読が一番効率的です。
④単語力
単語力は必須ですが、わからない単語は何年経っても出てきます。それを的確に想像する力が、長文理解の課題のひとつです。
単語力の底上げは、もう地道に辞書を引くしかないのですが、そんなことをやる時間はないかもしれません。音読をしてポイントとなる単語だけでも辞書で調べます。複数回出てくるものは特に重要です(ヨーロッパ言語は同じ単語をできる限り使わない、という原則がありますが、これは主に文芸の原則です。技術的な文書、ジャーナリズムではこの原則は読者を惑わすことにもなるので、あまり当てはまらないことが多いです)。
次回は、①~④のまとめと、おまけです。
○o。+..:*○ マド ○o。+..:*○